宣布会柔進館 大東流合気柔術、無限神刀流居合術、無限流柔術
山本一刀齋角義直門 宣布会柔進館














 恩師山本先生は柔進館内に守るべき注意事項・心得を掲示していたが、その中の昭和30年4月17日、道場開設の際に示された「誓」に下記のものがある。

 門人は、

1. 礼儀を守り品行方正たること。
1. 許しを得ずして本技の乱用、他傳、他流試合せる者は破門とす。
1. すべて門人たるの義務を果たすこと。

 さて、柔進館への入門希望者に私がもっとも望む条件は、武道経験の有無である。
 恩師の言葉を借りれば、「あれもこれもいろいろやったところでかえって邪魔になるだけでどうにもならない。むしろ何の癖もない白紙の状態の者を教えた方が上達するし教えがいもある。」「多くの人を教えてきたが以前、他流をやってきてものになった者は一人もいない。」ということである。
 他武道の経験があると他流の“癖”が身についてしまっている。柔進館流を稽古していても、本人が知らないうちにその“癖”が出てしまう。結局、全てを捨て去って“白紙”の状態で稽古しなくては決して上達することは出来ない。勿論、他流と併行して習うことや他流試合は厳禁である。
 私が柔進館に入門してきて33年の間に、他流を経験した者で柔進館流をものにしたのは、関東代表責任者の鵜沢先生唯一人である。これから鵜沢先生に会う機会があれば、武術に対する姿勢を学び、柔進館流を極めることができるよう各自努力されることを強く願うものである。


 次に、具体的に上達するための鉄則をいくつか示す。

1. 一人で稽古を積むこと。
1. 技は“感覚的に良いところ”でやめておくのが大切である。疲れ切った状態で続けても意味がない。
1. 道場内では、入門時期の早い者が遅い者に対して相手をしてやり、簡単なこと、基本的なことから指導すること。

 自ら教えることによって自分の欠点を知ることが出来、次に自分より多くを知る者に指導を願い、大切なポイントを身につけていく。無理をせず素直に稽古していくこと。門人同士で大切なことは、1日でも早く入門した者に対しては常に礼儀をわきまえて接することが必要である。資格のある高段者ばかりが指導者ではない。自分より一つでも多くを知る者に習うことである。未熟な者であっても、技を教えることによって自分の実力がわかり、同時に自らも学ぶことが出来るのである。この原則を忘れてはならない。
 武道はスポーツとは異なる。楽しむためのスポーツとは異なる業である。ゆえに個々人の好むと好まざるとに関わらず“ある”共通の目的に向かって修行するものである。習う人たちに口伝を十分理解させなければ上達はない。この基本的な目的を達成するための努力が出来ない人に対して、指導時間を費やすのは時間の浪費である。「○○君、疲れたら休みなさい。」といわれるくらい汗をかいて黙々と稽古するくらいでなければいけない。

 これら上記について、深く考えて日々の修行を積まれたい。

(注)指導者について・・・柔進館において、直接指導にあたることが出来るのは、教授代理または免許皆伝者だけである。しかし、それが出来ない場合、一定の条件の基において「明信之状」以上を有していれば、本部の許可を得た後、例外として指導にあたることが出来る。


 最後に山本先生の言葉をもって、この文章を締めくくるものとする。

「私は大東流の流れを正しく残したい。いくら田舎でもいい。下手に宣伝したり、まやかしものと思われるより、武道の真髄にのっとって新しい武道の華を咲かせたい。隠れ武道家として本当に古武道を愛する真面目な人々にこの秘技を伝えたい。」

 柔進館に入門して33年が経過し、“3”に思いが強かった恩師山本先生を偲んで、今一度門人として大切なことのいくつかを記す。




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